おわりに
おわりに
~BON VOYAGE!~
最後までお読みくださいまして、本当に有難うございました。
はじめにお伝えしました、
「私たちが生きる時代は、今からどのような方向に向かって進んで行けば良いのか。」
というテーマに対して、本書の内容に、幾分なりとも共感やご理解をいただけるものがありましたら、心から嬉しく思います。
大きく時代が変化するときには、「今まで」の流れを明確にストップさせる大きな決断ができるかどうかが重要な鍵だと思います。明治を切り開いた維新志士たちが、自らの意志で侍の魂である剣を放棄する決断をすることがなければ、今の日本は存在しなかったでしょう。
今の時代は、全世界レベルでの維新の時です。そしてこの日本がその変革の中心軸となることを、私は心から願うと共に、そうなることを強く確信しています。
やわらぎの大和の心と、不義不仁を潔しとしない大和魂の激情が共にある、日本の美しい勝負を現実のものにしていきたいと思っています。
本書ではHITOTSU学そのものの内容や、具体的な未来のビジョンまでは触れることができませんでしたが、今後そのテーマも扱っていきたいと思います。これを機にぜひ興味関心を深めていただけたら大変嬉しく思います。
本書の執筆にあたり、たくさんの方にお力添えを頂きました。また、これまで私の人生で出会い、学びと気づきをいただいた全ての方に対して、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。
そして、国家・民族・宗教を越えて、日本が世界の希望だと人生すべてをかけて日本の可能性に正面勝負している盧在洙氏と、夢と使命を共に抱いて活動している多くの仲間たちに、心からの尊敬と感謝を捧げます。
変化をつくっていくのは私たち一人ひとりです。
一人ひとりの観点の次元上昇によって、今ここから新しい時代を共に創っていけることに、無限の感謝と希望を寄せながら。
内海 昭徳
最後に、次頁でひとつ私の詩をご紹介させていただきます。
数年前、志を共にしてきた大切な仲間の死に際して想いを綴ったものです。
「金色に香る花」
金木犀(キンモクセイ)香る初秋。
春の桜に似て、金木犀の咲くときも、また短い。
秋の澄みきった青い空と穏やかな陽気に誘われて、そぞろ歩きをしてみる。
体全体がふわりと包みこまれるような甘い香気に、ふと気をとられる。
かぐわしさ漂うその先には、まるで金色の粉雪が緑の葉を飾るかのように、
美しく可憐な花をむすんでいる。
柔らかで艶やかなそのさまは、生命そのものへの郷愁と恋慕をさえ感じさせる。
長い長い四季の巡りの中で、ほんのひととき生命を輝かせ、
初秋の風に、悦びとともに身をゆだねる、金木犀の花。
その香気は風とひとつになり、そして、高く天へと溶けて行く。
花は花として咲くべき時を知り、
咲くべき時に咲き、散るべき時に散る。
天地のことわりを悟り、ただ己の本分を果たす。
巡り来る季節の中で、ひっそりと、静かに銀河の音を聞き、
繊細に、繊細に、天空を流れる風を感じながら、
宇宙のすべての愛を、その柔らかな芳香に託して。
ただ、咲くべき時に咲き、散るべき時に散る。
人もまた、
人として生きるべき生を生き、
終えるべき生を終えられるのだろうか。
永遠に巡り来る時の螺旋を往き来しながら、
宇宙のすべての愛を、何に託して生命の輝きとするのだろうか。
金色に香る花のように、
生命の輝きを、高く天へと届けることが出来るのだろうか。
すべての花がそうであるように、
すべての人もまた、咲くべき生命を咲かせられるのだろうか。
天地のことわりとともにある、金木犀の花。金色に香る花。
限りないひとつの愛を受け、限りある生命を咲かせる花。
そこにある、奇跡。
そこにある、神秘。
そこにある、感謝。
そこにある、感動。
「すべての人が、そうあれますように。」
懇切にそう願ったあなたの心を抱きながら。
秋の月の下、金色の香りに抱かれながら。
そのような生を、生きられますように。
そのような生を、終えられますように。
誰もが生まれてきたことに感謝することができ、
誰もが生きることを愛することができる。
歴史の大海原をともに進むすべての人々の航海が、
そんな愛と幸せと祝福に包まれたものとなることを、心から願いながら。
新世界に向けて。
BON VOYAGE!
盧在洙より
生命の息吹を予感させる春の暁、新たな天地の到来を告げる鳥の鳴き声が聞こえてきます。ひとつの時代が終わり、ひとつの時代が始まる今、新たな時代を切り開く変革の主体となる力は、どこから生まれるのでしょうか。
私は、人類五百万年の文明歴史の戦争のパラダイムを終わりにさせ、平和のパラダイムにシフトチェンジさせていく発信地は、この地球上に日本しかないという強い確信を持っています。
また同時に、この日本から、人間一人ひとりが持っている無限の可能性を大爆発させ、個性の花を咲かせ、すべての人々がWIN-WIN、ALL-WINに向かう人類の黄金時代が始まる時が今であることに対して、揺るぎない確信を持っています。
この十五年間の私の人生の歩みの中で、私にその不動の希望を抱かせてくれたのは、日本の仲間達一人ひとりの美しい姿でした。
日本の長い歴史伝統が育んできた日本文明の底力が、日本人の魂の奥深くに間違いなく力強く鼓動していること、そして、眠らされた日本の飛龍は、夢から目覚めて全世界に希望の咆哮を響き渡らせていくことを、日本の仲間達の未来に向かう姿勢を通して、無限大確信することができました。
本書の著者である内海昭徳氏は、そのように私の魂が歓喜する感動と確信を与えてくれた同志のひとりです。
冷静で温厚な人柄の中にも、常に日本と世界の未来に対して深い愛と強烈な蒼い炎をたたえている彼の姿は、日本の「和」の心、「大和魂」の希望そのものであると私は感じています。
日本の一流大学の大学院で研究していくだけの能力と誇りがありながらも、その自分の生き方を自らの意志で完全に放棄して、ゼロの状態から、真実に生きるべき生き方に真っ直ぐに向かった彼の勇気ある生き様は、利害損得を超えて天道の誠を生きる日本の侍の魂の象徴のように思います。
私に出会う前の彼は、建築現場で仕事をしたり、毎朝三時起きの農家の仕事をしてみたり、バイク便で東京の街を走り回っていたりしていたとも聞きました。
その反面、人類文明の根本的限界を超える道を一人でずっと思索する日々を送っていたといいますから、本当に心が自由で深く広く大きな視野を持っている人だと思います。
日本語が下手で、何の知名度も実績もない、いち韓国人にすぎなかった私から、本当に素直に謙虚にHITOTSU学の精髄を学び取ってくれたことには、深い感謝と尊敬を覚えます。
ものごとにこだわらず、本質に触れたらとことんその世界に没入し、理論立てて進みながらその本質を確実に掴み取り、一を教えれば十をわかる彼の認識センスは、卓越した素晴らしいものです。彼は三十一歳という若さで既に私を越えるHITOTSU学のマスターだと思います。
私は、十五年前に福岡で大きな気づきを得たことをきっかけに、自分のミッションとして、JAPAN MISSION、JAPAN DREAMを実践し続けてきました。
そんな中で、日本文明の無限の可能性と、今の時代の日本文明の役割に対して魂から共感し合える彼と出会って、一生の同志を得た喜びを味わいました。普段滅多に泣かない私を心から感動させ、三度も泣かせた人が、内海昭徳氏なのです。
この『新世界への航路』という本を通して、多くの日本人が彼の存在を知るようになっていくことを、私は心から願っています。
そして、彼のような深い意志を持った日本の皆さんの大和魂が共鳴しながら、人類の希望の未来への原動力となり、全世界から愛され尊敬される日本に生まれ変わっていくことを、私は本当に心から深く、願い続けています。
二〇一〇年六月


