日本のコア・コンピタンス


コア・コンピタンス。
中核的競争力、とでも訳せばいいでしょうか。

企業がマーケット占有率を高めるためには、
よそのどこにもにない、自社にしかない“強み”を
どう活かすかが大切な鍵である、と言われます。

ここ数年の間は、個人ブランディング、という言葉も
本屋などでよく見かけるようになりました。

人間ひとりを商品のように見立てたときに、
その人だけが持っているコア・コンピタンスをどのように
アピールし、どのように発揮できるのか。

スポーツの世界は、個人のコア・コンピタンスをどう活かすかが
とても顕著に出ているように思います。

例えばイチロー選手は、他のどの大リーガーとも異なるスタイルで、
自らの“強み”を最大限発揮しながら、今期メジャー史上初の
大記録への道を着実に歩まれています。

では、日本という国家でみたときに、日本経済の
コア・コンピタンスは一体何なのでしょう?

Made in Japanのモノづくりの分野は、
まぎれもなく世界に冠たる日本のトップブランドを確立させました。

しかし今、環境問題や資本主義の構造的な問題をはじめ、
産業構造の問題や消費過剰・消費煽動過剰の時代動向に対して、
新たな方向への変革の必要性が多方面で叫ばれています。

モノづくりだけでは立ち行かない日本。
しかし金融ゲームはあまり得意でない日本。
IT産業では、アメリカやインドなどの教育と比較するだけでも、
なかなか今さら世界に躍り出ることが難しそうな日本。

そんな中、自然回帰的なスローライフやロハス、エコライフを
提唱する流れがここ数年広がってきています。

それはひとつの道としてよいと思いますが、
私は日本の本当のコア・コンピタンスを活かした産業をなんとかして
実社会に根付かせていきたいと思っています。

例えばどの国も、それぞれの国が最も強みとする資源を最大限に活用して、
国家経済をリードし、国家ブランドとしています。

中東だったら石油に代表される天然資源でしょうし、
農業国なら豊かな土地資源、海洋国なら海洋資源、
人口が多ければ人的資源、歴史が豊かであれば観光資源、
高度な専門教育や職業が発達しているのであれば知的資源を
活用した経済戦略、といった具合です。


日本の最も強みであり、
そしてまだ充分には活かされていない眠った資源。

私はそれを“心的資源”、あるいは“心財”と呼んでいます。

縄文以来の日本の高度な精神性にはじまり、
日本の歴史伝統の中に息づく無形の心の財産は、無尽蔵に眠っています。

それを個人の自己修養の水準でとどめたり、
経済活動とは切り離した教育の領域に収めていたのが
今までの時代とするならば、
日本の心、和の心、侍の精神を、21世紀の時代のニーズに合う形で
より高度に昇華させて、日本の新産業、未来産業として具体化していく道を
開拓するのは、とても価値ある挑戦ではないでしょうか。

心の世界をお金にするな、とか、
せっかく日本のために良いことをやるのなら
お金もうけと切り離した方がよい、という声もあるかもしれませんが、
私はそうは思いません。

人間が生きていく上でなにより大切な
「心を高める」ことに投資するのは
なんらおかしなことではなく、むしろとても大切なことです。

また、良いことやっているんだから…というのは実はおかしな話で、
人間社会を循環させるシステムとしてお金が必要であり大切なのは
間違いないことなのですから、良いことにお金が集まる社会を作るべきです。

むしろ逆に、良いことにお金が流れない仕組みになっているから、
戦争産業や環境破壊、人間性破壊につながる良くないことに何十兆ものお金が
流れているのです。

日本人に根深く定着している、
“心”というものに対する固定のイメージ、
“お金”というものに対する固定のイメージ、

日本の未来につながる本当に価値ある創造的破壊のために、
これらの固定のイメージから解放される必要があると思います。

日本の高度な精神性を、明確な産業コンテンツとして確立させること。
そして、それを資本主義の仕組みの中に根付かせながら、
今の資本主義の歪みを矯正できる企業、産業モデルを創造していくこと。

これらをひとつひとつ具体化していくことが、
日本のコア・コンピタンスを活かした新しい経済戦略につながっていくと
思います。


だいぶ長くなってきたので、今日はこの辺で…

ぼちぼちもっと詳細なイメージを書いて行きたいと思います。

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